あなたも使っているかも?接客用語の間違い

2017年09月27日 用語

sekkyakuyougonomatigai

「〇円からお預かりします!」この言葉、聞いた事ありませんか。

実はこれ、多くの方が陥りやすい間違った接客用語なんです。

 

先ほども例に出した「5千円からお預かりします」や、「こちらがご注文のパスタになります」など。これらは飲食店やコンビニなどでよく耳にする方も多いと思いのではないでしょうか。

これらの言葉は、いったいどこが間違えているかあなたは分かりますか?聞きなれた言葉でも、接客用語として間違って使っている場合も少なくありません。

ここでは、正しい接客用語と間違った接客用語を比べながら、接客の現場で使える正しい言葉遣いを見ていきます。

やりがちな接客用語の間違い

冒頭でもお伝えした2つの間違った接客用語。この他にも、聞きなれた言葉ではあるけれど、間違っている接客用語はたくさんあります。その一例を一緒に見ていきましょう。

 

1.こちらのほうで、よろしいでしょうか

ここで間違っているのは、「~のほう」です。目上の人に用いる「方(かた)」と、物の比較をする際に使う「ほう」が混同し、比較するものがないものにまで使われている、誤った例です。

この場合は、「こちらでよろしいでしょうか」に直して使いましょう。

 

2.よろしかったでしょうか

上記の誤った事例と、セットで使われることが多いと思います。「こちらのほうで、よろしかったでしょうか」のように使う方もいらっしゃるかもしれません。

これは、日常会話において友達同士で「これでよかったっけ?」という言い方を丁寧に言おうとしたフレーズと言えます。しかしながら、接客現場において確認しようとしているのは現在のこと。よって、「よろしいでしょうか」の現在形で言いましょう。

 

3.~からお預かりします

これは先ほどの冒頭の例でもお伝えしました。

「お預かりします」という言い方は正しいのですが、「~から」が誤りです。「から」は、人である「誰か」から預かる場合に使います。会計時に「5千円からお預かりします」と耳にしますが、これだと「モノ」である「5千円」から預かっていることになってしまいます。

この場合は、「5千円お預かりします」と言いましょう。

4.なるほどですね

これもよく聞く言葉です。この言葉は、「なるほど」と「そうですね」が組み合わさってできた言葉だと考えられますが、正しい敬語ではありません。

正しい敬語にするならば、「おっしゃる通りです」や「はい」と答えるのが良いと考えられます。

飲食店でよくありがちな接客用語の間違い

ここまでは、接客に関わる全ての方に当てはまる事例をお伝えしてきました。

ここからは、飲食店でよくありがちな接客用語の間違いを見てみましょう。

 

1.お召し上がりですか

例えば、あなたがお客様として入店した際に、スタッフの方がやってきて「店内でお召し上がりですか」と聞かれたことが一度でもあるのではないでしょうか。

実はこれもよくありがちな間違い。

「召し上がる」というのは尊敬語の表現です。ですので、それに「お」を付けてしまうと、二重敬語になってしまいます。

ここでは、「店内で召し上がりますか」が正しい表現となります。

 

2.こちらがメニューになっております

「なっている」というところがポイントです。このように表現してしまうと、別のものからメニューへ変化するという表現になってしまいます。

ここでは、「こちらがメニューでございます」と表現するのがよいでしょう。

 

3.以上でよろしかったでしょうか

例えば「ご注文は以上でよろしかったでしょうか?」のように使っている方が多いように感じます。お客様の直前の行動に対して、「よろしかった」という過去の表現を用いるのは不自然です。

注文を確認する際は、「以上でよろしいでしょうか?」のように使いましょう。

 

4.ご注文の品はおそろいでしょうか

こちらもよく聞く表現です。「おそろい」は尊敬語ですが、この使い方だと「ご注文の品」に尊敬語を使っていることになります。

尊敬語はお客様に向けての表現です。この場合は「料理はそろっていますでしょうか?」などと使うとよいでしょう。

小売店や販売員がやりがちな接客用語の間違い

ここからは、小売店や販売員がやりがちな接客用語の間違いを見ていきましょう。

 

1.了解しました

「了解」という言葉は、目上の方やお客様に対しては不適切です。対等な立場か、もしくは目下の人に使う言葉です。

お客様に相手の意思を受け取り、了承するという意味で使う場合は、「承知しました」や「かしこまりました」と言いましょう。

 

2.とんでもございません

お客様から褒められた時などに、謙遜する意味で使う方も多いのではないでしょうか。

実は、これも間違いです。「とんでもない」でひとつの言葉になるので、「ございません」を付けることは、表現としてできません。

もし謙遜する意味で使うのであれば、「とんでもないことでございます」や「恐れ入ります」という言い方にするとよいでしょう。

ただし、せっかくお客様からいただいた褒め言葉ですので、「ありがとうございます」や「光栄です」などとプラスの意味でお伝えすることも、時としてはよい印象を与えることもあります。

まとめ

いかがでしょうか。

 

ふだん何気なく聞いているフレーズ、使っている言葉が、実は間違った接客用語である可能性もあります。

接客用語の間違いは良くないことですが、お客様へ丁寧な言葉遣いで接客しようと心がけていることはとても素敵なことです。

 

ぜひこれを機に、何気なく使っているフレーズを改めて見つめなおしてみましょう。もしあなたが普段、間違った接客用語を使っているとしたら、少しずつ意識して直していきましょう。

 

正しい表現や適切な言い回しを身に付けることで、お客様や周りのスタッフから信頼される販売員となるのではないでしょうか。

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