お客様が無反応や無視をする場合の接客のコツ
お客様に声をかけて無視をされると心が折れそうになりますよね。でも、捉え方を変えるだけでその悩みが解消されるかもしれません。
今まで4万名を超える販売員の方たちにお会いしましたが、どんな商品を取り扱っている方も、みなさん口をそろえて「アプローチが苦手」とおっしゃいます。弊社でも研修を実施する際は、アプローチの部分をまずはじっくりと取り組みます。
苦手意識がある方は、「声をかけても無視をされるんじゃないか」「冷たくあしらわれてしまうのではないか」という思いが出てきてしまい、声をかけることに心が折れてしまう方が多いようです。
そこで、ここではお客様から無視をされたり、声をかけても無反応だったらどうしよう…とアプローチが苦手な方へおすすめの対策をお届けします。
声をかけたら「無視をされるかも」「無反応が怖い! 」と考える方へ
冒頭でもお伝えした通り、どんな業界でも、どんな商品を扱っていても、多くの販売員の方が最初に声をかける“アプローチ”に苦手意識を持っています。お客様からの無視や無反応が怖くなって、声をかけることに慎重になっている方が多く見られます。
しかし、販売員のみなさんが一番苦手意識を持っている最初の“声かけ”が、最も売上につながるのです。いったい、なぜでしょう。
例えば、あなたが日ごろ10人に声をかけたとしたら、3人は深く接客できる“アプローチ力”を持っていたとします。でもこれが5人、7人と増えたら、その分お買上につながる確率も高まっていきます。つまり、入店客数が変わらなくても、接客数を上げて、売上を伸ばすことができるのです。
そんなこと言っても、「声をかけても無視をするお客様が多いから、接客にはつながらないよ」と考えている販売員の方たちは多くいらっしゃるでしょう。でも、それは勘違い。実はアプローチのやり方を変えれば、無視をされにくくなるのです。
あなたのお店にも売れる販売員の方が一人はいらっしゃるのではないでしょうか。そのように、売上を上げている販売員の方こそ、お客様に声をかけることを怖がらずに“アプローチ力”を高めています。
次からは「無視をされない」アプローチを一緒に見ていきましょう。
最初からお客様のことを“決めつけて”いませんか?
店頭に立っていると、「話しかけないで!」という雰囲気をまとっているお客様っていらっしゃいませんか?他には、ムスっとしているようなお客様。
あなたは、このようなお客様がいらっしゃった場合、どうするでしょうか。
実はここが、“売れる人”と“伸び悩む人”とで考え方や対応が分かれるところです。
まず、伸び悩む方は、ムスっとしているお客様を見ると、『このお客様は話しかけてはいけない』と思い、そっと見守ってしまいます。
一方で売れる方は、まずは話しかけてみます。
なぜなら、お客様がムスッとしている理由を知りに行くためです。怒っているように見えるけれど、そのように見えるお客様は、“不愛想な方なのか”“シャイな方なのか”“話すのが苦手な方なのか”“話したくない気分の方なのか”などを知るために話しかけます。
つまり、売れる方は最初から「話しかけないで!」という雰囲気をまとっているお客様、イコール、話しかけてはいけないお客様とは“決めつけてはいない”のです。
もちろん、声をかけてみてそのお客様が話したくない気分だった、と知ることもありますが、意外と話すのが苦手なお客様や単なる不愛想なお客様が多いものです。
売れるスタッフは、伸び悩むスタッフがスルーしてしまうようなお客様を積極的に接客します。
また、店頭での経験が長くなると、どうしてもお客様をパッと見て、「この方は買いそうなお客様」「買わなそうなお客様だな」と見た目だけで決めつけてしまいがちです。私自身も販売員時代にこんなことがありました。
50代くらいの女性が入店されたときのことです。私はそのお客様の見た目や雰囲気で「買わなそうな方」と思い、声すらかけませんでした。ですがその直後、先輩がそのお客様に声をかけ、数十分後には大きな紙袋を持って、帰って行かれました。
私は見た目だけでお客様を判断し、声をかけないという判断をしてしまい、結果としてお客様も、さらには売上も逃してしまったのです。
ですので、「無視されるかも」と怖がる気持ちをグッと抑え、そして「このお客様は買わなそう」という決めつけをせずに、まずはどんなお客様にも声をかけてみましょう。
たったそれだけで、接客につながる可能性がぐんと広がっていくはずです。
接客する際の“お声がけ”のゴールを変えよう
どんなお客様にも声をかける、ということは分かった。でも、やっぱり無視や無反応が怖い、と感じている方もいらっしゃるかもしれません。
あなたがお客様にアプローチする際は、どのような気持ちで声をかけていますか?
「買ってもらいたい」「自分を信頼してほしい」などの思いを無意識にも持ちながら声をかけているのではないでしょうか。
実は、最初の声をかけるタイミングでは、そこまで考えなくてもいいのです。
ただ、お客様に“足を止めてもらう”ということをまずはゴールにしてみましょう。アプローチはお客様に足を止めてもらうだけで大成功!いま、このお店で足を止めてもらうことを目指しましょう。
お客様と信頼関係を築くのも、商品を欲しいと思っていただくのも、まずはお客様に足を止めてもらうことから始まります。
なお、最も効果のあるアプローチのポイントは、“堂々と声をかける”ことです。お客様からの無視や無反応が怖くて、アプローチが苦手な方ほど、後ずさりをしながら、無表情で声をかけます。そうすると、あなたのビクビク感がお客様に伝わってしまい、お客様はさらに無視をするなど、足を止めなくなってしまいます。
ですので、声をかける際には、一歩足を踏み出して、笑顔で声をかけてみる。たったこれだけで、驚くほどお客様が反応してくださるようになります。
でも、「どうしても声をかけるのが怖い」「緊張する」と感じる方もいらっしゃると思います。そのように感じる方は、お客様に声をかける前に「来てくれてありがとう!」と心の中で唱えてみてください。それだけで、今より怖がらずに声をかけられるようになるはずです。
まとめ
いかがでしょうか。
「話しかけないで!」というオーラをまとっているお客様でも、まずはお客様のことを“知りに行く”という気持ちで声をかけてみましょう。もしかすると、単なる不愛想なだけで、意外と話してくださったり、お買上につながっていくかもしれません。
でもやっぱり無視や無反応が怖い、という方は「来てくれてありがとう!」と心の中で唱えながら、一歩踏み出して、笑顔でお声がけしてみましょう。声かけのゴールは“足をとめてもらう”ことです。そうすることで、接客数が増えていき、あなたの売上も増えていくはずです。
ぜひ試してみていただけるとうれしいです。
小売り・サービス業に特化した「成果にこだわる”超実践型”研修」
これまで、3000店舗以上のサポートをさせていただいており、継続的な研修を実践した店舗では、売上の平均伸び率120%以上の実績があります。
売上につながるだけではなく「あなたから買いたい」「またこのお店に来たい」そう思っていただける好循環の『売れる接客法』を身につけることができます。
コメント..