接客で使われる用語(物販・サービス編)
毎日使う接客用語。その使い方でお店の売上が変わってきます。いったいどのような言葉がお店の売上に影響を与えるのでしょうか。
販売員として店頭に立つ方が毎日使う接客用語。この販売員の言葉で、お客様が「買いたい!」と思うこともあれば、「うーん、今は買わなくてもいいかな…」と感じることがあります。あなたの言葉一つ一つがお店の売上に大きく影響しているのです。
いったいどのような言葉が売上によい影響を及ぼし、一方でどのような言葉が悪い影響を及ぼすのでしょうか。
そこで、ここでは物販やサービスを提供している方向けに、主にアプローチとクロージングのシーンに分けて、接客で使われる用語をご紹介していきます。
ファーストアプローチ(最初のお声がけ)における用語
接客における第一関門は、なんといっても最初のお声がけでしょう。
よく街なかのお店で聞くのは
「いらっしゃいませ。どうぞごゆっくりご覧くださいませ」
「よろしければお手に取ってご覧ください」
などのような決まり文句のような声掛け。
「聴きなれた言葉だな」と感じた方が多いと思いますが、お客様もこれらの言葉にはもう耳にタコができるくらい何度も何度も、どのお店でも聞いています。ですので、さらっと受け流して無視をされてしまうことが多いのです。
すると、せっかく声をかけたのに無視をされた悲しさや虚しさで、「もう声をかけに行けない…」と、アプローチの段階で心が折れてしまう販売員の方も少なくないことでしょう。
では、アプローチで無視をされないためにはどのような声掛けをすればいいのでしょうか。
1つは“お客様へ情報を届ける”ことです。
例えば、お客様が商品を見ていた場合に「そちらはおしゃれな女性がよく見てくださる商品です」と、商品の情報を届けます。
そうすることで、スタッフからの売込み感がなく、次の声掛けが受け止められやすくなります。
さらには、「この商品を見ている自分っておしゃれなのかな」と、遠回しにお客様を褒めていることにもつながり、お客様の気分を少し上げることができるのです。
そのあとは、お客様へ質問を重ねて、お客様情報を集めていきましょう。
例えば、「今日は水色のさわやかな色合いのスカートですが、いつも明るい色を着る機会が多いんですか?」などとお客様の情報を少しずつ集めていくのです。
そうすると、後々の商品提案をする際の参考材料になったり、お客様が好みを知ることができます。
クロージングにおける、断られた時の用語
最初のお声がけから、商品提案まで、たくさんお客様と話をして…いよいよ購入していただけるかもしれない!というところまできても、「やっぱりもう少し考えます」や「検討します」と切り返されてしまう場合も少なくないでしょう。
そんな時、あなたはどのような対応をしていますか。
多くの販売員の方は「あ、そうですか…」と落ち込んでいるような感じを受ける対応をしている方が多いようです。
そんな時のお客様の心理はきっと以下のようなものとなるでしょう。
なんだか販売員の方に申し訳ないような感じがして、「きまずいから、今度は別なお店に行こうかな…」
このように、マイナスの感情を抱きやすくなってしまうのです。
もしかしたら、お客様は今すぐ買いたいけれど「予算が合わない」「日程が合わない」「サイズが合わず在庫がない」などなど、さまざまな理由があって買えない場合もあるかもしれません。
もし万が一、「手持ちがないから今は買えないけれど、後でまた買いに来よう」と思っていたお客様が一度検討するということを販売員に伝えたとします。すると、明らかに販売員がガックリとした表情をしていたら、なんだかその販売員に申し訳ないような気持ちがして、買いに来たくてもなかなか来られないのではないでしょうか。
そのような“来させない”理由を、無意識のうちに販売員自らが作り上げてしまっているのです。
では、お客様が一度断っても、またお店に来たくなるフレーズとはどのようなものでしょう。それは、「ぜひまた思い出したら、いつでもお越しくださいね」という一言です。そして、悲しい顔ではなく、笑顔でお伝えすることです。
そうすることで、お客様も「また来ていいんだ!」「少し悩んだけど、また帰りに寄ろう」などと、ためらいなく再来店ができるようになります。お客様と販売員との間に気まずい雰囲気はなくなるでしょう。
お客様にお願いをする際の用語(クッション言葉)
ここまでは、主にアプローチとクロージングにおける接客で使われる用語を取り上げて見てきました。ここからは、全てのシーンで使える“クッション言葉”についてみていきたいと思います。
あなたは“クッション言葉”というワードを聞いた事があるでしょうか?
接客用語のクッション言葉とは、“お客様に何かをしてもらいたいときに付け加える言葉”と考えてみてください。
もしクッション言葉がなければ、どんなに正しい接客用語を使っていたとしても、スタッフがお客様に上から目線で話している印象を与えてしまいがちです。
例えば、飲食店で席が満席で名前を書いてお待ちいただく際に、
「こちらにお名前をお書きください」とお伝えするよりも「恐れ入りますが、こちらにお名前をお書きください」にした方がより丁寧な印象になると思いませんでしょうか。
少なからず上から目線の印象はなくなると思います。このように、お客様に対して何かをお願いする場合などは、「恐れ入りますが~」や「大変申し訳ございませんが~」とクッション言葉を最初に一言入れてみましょう。そうするだけで、与える印象がグンとよくなります。
まとめ
いかがでしょうか。
アプローチの最初の声掛け、クロージングにおける断られた時の一言、そしてクッション言葉をお伝えしてきました。
販売員の一言ひとことで、お客様の気持ちを高めることも、そしてマイナスにすることもできてしまいます。最初にもお伝えした通り、その販売員の一言でお店の売上が上がったり、時には下がったりと影響を与えているのです。
ぜひ、お客様の「買いたい!」と高めて購入につなげるためにも、あなたの接客で使う用語を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
小売り・サービス業に特化した「成果にこだわる”超実践型”研修」
これまで、3000店舗以上のサポートをさせていただいており、継続的な研修を実践した店舗では、売上の平均伸び率120%以上の実績があります。
売上につながるだけではなく「あなたから買いたい」「またこのお店に来たい」そう思っていただける好循環の『売れる接客法』を身につけることができます。
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