子ども連れのお客様へ好印象を残す接客とは?
あなたのお店はどの年齢層のお客様が多くいらっしゃいますか?
もし子ども連れのお客様が多くいらっしゃるお店なら必見です。
あなたのお店にいらっしゃるお客様はどのような方が多いでしょうか。
学生が多いお店、年を重ねた方が多いお店、ファミリーでいらっしゃるお店、様々だと思います。
そんな中で普段お店を見ていると、お子様を連れたお客様へ再来店のチャンスを逃している接客をよく見かけます。
ここでは、“お子様連れのお客様”がいらっしゃった際に、「またあのお店に行きたい!」と思っていただける接客の方法について一緒に見ていきましょう。
子ども連れのお客様が来店し、接客を受けるときとは
あなたのお店には子どもを連れたお客様はどのくらいの割合でいらっしゃるでしょうか。
そして、そのようなお客様には、子ども連れでないお客様との接客で何か差をつけていることはありますか?
お店の中を走り回ったり、大声を上げたり、食べ物や飲み物をひっくり返してしまったり、お菓子を持っている手で洋服などの商品を触ったり、割れ物の商品を落としてしまったり…
もしかすると子ども連れのお客様にはあまりいい印象を持っていない接客スタッフの方も多いかもしれません。
たいていのお店では、店内に子どもを放っておいて、いつも通り大人のお客様だけに接客をしている様子をよく見かけます。
そうすると、子どもは途中で飽きてきてしまったり、親は店内の危ない箇所がないかなど、接客を受けている間も子どもに気を配り、子どもの動きが気になってスタッフの話が全く耳に入ってきません。
なので、いくらスタッフであるあなたがトークを磨いても、いくら接客力を身につけても、お客様の気持ちは商品や、あなたが提供するお店の居心地の良さに向きにくくなってしまいます。とてももったいないですよね。
でも、実は子ども連れのお客様に、ある関わり方をするだけで「またこのお店に来たい!」と思っていただく方法があるのです。
その方法を次の章から一緒に見ていきましょう。
子ども連れのお客様がゆっくりと過ごすことができる接客
あなたのお店に子ども連れのお客様がいらっしゃったとき、一緒に来店したお子様は何をしているか、観察したことはあるでしょうか?
私が先日買い物をしていた時に見かけた場面を少しお伝えさせてください。
お母様とお子様の二人が、郊外にある大型ショッピングセンターの中にあるアパレル店に手をつないで入店してきました。年齢はお母様が30代半ばくらいで、お子様は3歳くらいの男の子。
そのアパレル店のスタッフは他のお客様と変わらない接客をしています。「いらっしゃいませ」のあいさつ、「そちら、今日お店に入ってきたばかりなんですよ」などと声をかけていました。
お店にいる間、そのお母様とお子様は何をしていたと思いますか?
お母様は他のお客様同様、店内の洋服を見て回っていました。はじめはその男の子もお母様の横についていましたが、次第にお店の中を走り回ったり、商品を触ったり、ディスプレイされている小物を倒してみたり…。明らかに飽きている様子が見てとれました。
そのお店のスタッフは男の子にはちょっと困ったような目を向けながらも、特に話しかけることもなく、黙っているのです。
お母様は約5分ほど、店内を見ていたのですが、男の子のことを気にして、特にスタッフと話すことも、洋服を試着することもなく、そそくさとお店から出て行ってしまいました。
さて、あなただったら、どこにでもありそうなこの場面をどのように感じますか?
私はこれを見たときに、とてももったいないな、と思ってしまいました。
なぜなら、せっかく来店してくださったお客様へ接客するチャンスを逃してしまっているからです。
そこで、もし男の子へスタッフから話しかけていたらどうなるか想像してみてください。子どもが店内を走りまわって、周りに迷惑をかける心配がなくなるので、そのお母様は安心してお買い物を楽しめたかもしれません。
でもたいていのお店では、子どもを自由に動き回らせて、親をいつも通りに接客します。しかしそれだと、親は子どもの動きが気になったり、飽きてきたかな?と思って、スタッフがいくら話しかけたり、接客をしても、全然耳に入りません。
ですので、もし子どもを連れたお客様がいらっしゃった場合は、
子どもを会話の中心にしてみてはいかがでしょうか。
例えば、
「保育園や幼稚園に行っているの?」
「ママ(パパ)と一緒にお買い物していいね」
と話しかけたり、お気に入りのバッグやぬいぐるみなどの小物を持ち歩いている子どもであれば、
「それ何?ちょっと見せて」
「かっこいいねー!」「かわいいね」
と声をかけてみるのです。
そうすると、今度は子どもの方からスタッフに話しかけてくれたり、人見知りの子どもはモジモジしながらも笑顔で話しかけたスタッフをよく見るようになります。その間、親はゆっくりと商品を見ることができ、接客するチャンスも生まれます。
ぜひ、接客するチャンスを逃さないためにも、そしてお客様がゆっくりと商品をみれるように、一緒に来店してきたお子様にも目を向けてみてはいかがでしょうか。
親も子どももまた行きたくなる!子ども連れのお客様への接客のコツ
先ほどは、お子様を連れたお客様に接客するチャンスを逃さないコツを見てきました。
ここからは、
親も子どもも「また来たい!」と思う接客について一緒に見ていきましょう。
もしあなたのお店のお客様層が、ファミリーの多いお店だったら、また来店してもらうためにどのような仕掛けをしていますか?次回来店時の割引サービスでしょうか?それとも販促DMを書いて来店を促しているでしょうか。
実は、もっと身近な方法で、ファミリーのお客様が「またここに来たい!」と思う接客があるのです。
それは、“子どもを一人のお客様としてあたかかく迎える”こと。
なんだ、そんな簡単なこと!と思われるかもしれませんが、意外と子どもに対してどのように接していいか分からないスタッフが多いように感じます。
例えば、
子どもが入店してきたときに、かがんで目線を合わせて「いらっしゃいませ」とあいさつをしたり、
飲食店でドリンクバーのジュースを上手に持って運んでいたら「すごいね!一人で持てるんだ!」と声を掛けたり、
口の周りに食べ物を付けたまま歩いていたら「いっぱい食べたんだ。美味しかったかな?どうぞ」と言って、口をふくためのおしぼりを子どもに渡したり…。
そうすると、子どもは楽しくなって「またここに来たい!」と思うようになり、親も「やさしいお店だから、またここに来ようか」と感じるようになるのです。
子どもは私たちにとって、最強のパートナーです。子どもが「あのお店に行きたい!」と言えば、親はまたお店に来てくださいます。
そのように感じてもらうために、どういう話し方をしたら子どもと仲良くなれるのか?どう接したら子どもがよろこぶのか?子どもにどう対応したら親は安心するのか?ということを日ごろから考えてみましょう。
また、家族にとって安心できる時間が過ごせるお店だったら、親も「またあのお店に行きたいな」と思うものです。もし家族連れのお客様が何を不便に感じ、何を求めているのかわからなければ、家族がいるスタッフに聞いてみるなどして、家族にとって安心できる接客を意識してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。
お子様がいらっしゃるお客様へ好印象を残す接客について、やってみようと思うことはありましたでしょうか?
実際にお金のやりとりをするのは親である大人のお客様です。しかし、お子様連れのお客様に対しては、ぜひお子様に目を向けて、“子どもが満足する接客”を意識してみましょう。
それが、親も子どもも、あなたのお店に「また行きたくなるお店」として選ばれることにつながっていくのではないでしょうか。
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