満席だった場合のお客様への対応 接客マナー
飲食店の場合、満席でお客様をお断りすることもあるでしょう。
実はここでの対応が、来店客数を増やすポイントになるのです。
レストランや居酒屋、カフェなど、席数に限りがあってお客様をお断りする場合もあるでしょう。
特にレストランはランチの時間帯や土日の昼間、居酒屋は金曜や土曜日の夜など、お客様が混みあう時間帯は、おおよそ想定できていることも多いのではないでしょうか。
なお、実は「満席」の場合の対応の仕方が、今後の客数アップにもつながってくるのです。
今回は、満席だった場合、次回来店につなげるお客様への対応の仕方をお届けします。
満席で入店できなかったお客様へどのような対応をしていますか?
ご案内する席がないために、いらっしゃったお客様をお断りする、もしくは名前を書いて席が空くまで待っていただく、など、お店によって対応の仕方が決められているところが多いでしょう。
その際、あなたはお客様にどのような伝え方をしていますか?
もしかすると、もったいない対応をしているかもしれません。
ここで少し、あなたがお客様だったときのことを想像してみてください。
飲食店に入る際、予約をしないでお店を訪ねることはないでしょうか。
一緒に来店する人数が多いときなどは予約をしますが、急に決まった際や、少人数の場合などはその場の雰囲気でお店を選ぶことも多いはず。
そのような時に入店しようとしたお店が満席で入れないとなると、選択肢が2つできます。
1つは別のお店を探すか、そしてもう1つは席が空くまで待つか、のどちらかです。
席の回転がいいお店は、店先に行列を作るということもありますが、大半の飲食店はそうはいきませんよね。
そこで、ただぶっきらぼうに「満席です」と伝えられたり、忙しいあまりつっけんどんな態度を取られたら、お客様であるあなたはどう感じるでしょうか。
もしかしたら、「失礼なお店だな」「なんか、感じが悪いな」と感じてしまうかもしれません。
やりとりはほんの一瞬なのですが、せっかく来店して下さったことに対して感謝の気持ちを込めて、丁寧な言葉や態度で接してほしいですよね。
では、具体的にどのような言葉や態度にすれば、満席であることを伝えても、「なんだか感じがいいな」と思っていただけるのでしょう。
次のセクションでご紹介しますね。
感じがいい満席時の伝え方
「今日は満席で入れなかった。でもなんだか感じが良かったから、また来てみようかな。」
「さすが人気店なだけに、店員はいい人だなぁ」
このようにお客様に感じていただけたら、わざわざお越しいただいたのに、入店を断られてしまったお客さまも、もう一度足を運んでいただけるでしょう。
では、実際にどうすれば良いのでしょう。
ポイントは6つあります。
①まずは、わざわざお越しいただいた感謝の気持ちをお伝えする
ここで、注意したいのは、「うちは人気店だから、しょうがないんですよ」というような態度は見せないことです。
それだけで「なんだか感じが悪い」とお客様が感じてしまい、再来店していただく可能性がグンと減ってしまいます。
(例)「今日はわざわざ当店にお越しいただきありがとうございます」
②今後のために、忙しい時期を正確に伝え、お待ちいただく方法を伝える
例えば、「金曜は18時ごろからいつも満席になっていることが多いですが、21時を過ぎると一旦落ち着きます。21時でしたら席をご用意してお待ちしていますがいかがでしょうか。それよりも早く空いた場合は、お電話でご連絡いたします」などというように。
電話やメールでお知らせするなど、面倒なことでもお客様にとって便利だと感じられることはすべてやりましょう。
③それでもお帰りになる場合は・・・
混んでいる曜日、時間帯、時期をお知らせし、次回はなるべく混雑時を避けていただくか、次回の予約をいま承ることをご提案します。
その場で次回来店を提案することで、お客様の手間が省けますし、確実に再来店してくださる可能性が一気に高まります。
④お店の名刺などを差し上げ、店長自らが満席であることに対してのお詫びをする
できれば、お客様のお名前なども伺い、「●●様、本日はわざわざお越しいただきありがとうございました」と名前を呼ぶと、距離感が縮まることでしょう。
⑤無期限サービス券を渡す
もしその場で次回の予約が出来なかったとしても、次回につながるように、無期限サービス券をお渡ししてみてはいかがでしょうか。
「今日はこのお店に来て得をしたなぁ」というイメージを持っていただくためです。
たまに見かけるのが、このようなサービス券に「△△年△月△日まで有効」と、期限を設けているチケットがありますが、こちらがお断りしているのに、期限があるサービス券をお渡しして再来店をせかすのは、あまり感じがいいものではないかもしれませんね。
⑥最後に、丁寧にお店の外までお見送り
きっと忙しい時間帯のため、そのようなひと手間も惜しいと感じることもあるかもしれません。
でも、お客様もその状況は十分わかっているはずです。「忙しいのに、わざわざ外まで見送りに来てくれた!」と感じていただければ、お店のイメージがグンと高まるはずです。
以上6つのポイントができるようになると、満席でお断りしたお客様が、また別な機会にお越しいただけるだけでなく、次回いらした際には、すでにお店やスタッフに対して満足度が高い状態で来店して下さるはずです。
【番外編】テーブル席は空いてないが、カウンターならご案内できる場合
きっと、お店の状況によって必ずしもグループで来店された方がテーブル席にご案内できるとは限らないでしょう。
すでに入店していた2人組がテーブル席についているけど、カウンター席がたまたま4席空いた。そのような状況になる場合もあるはずです。
そのような状況の場合、あなたは4名で来店されたお客様に、どのようにお伝えしますか?
もしかすると「テーブル席は満席で、カウンターなら空いてるのですが」「カウンターになってしまいますがよろしいですか?」と、マイナスなことを伝えるようにお話していないでしょうか。
テーブルかカウンターか、選べなくて申し訳ないなという気持ちからくるのかもしれませんが、このような伝え方をされると、まるでカウンターが残念な席のような印象を受け、「じゃあ、やめておきます」と言われてしまう可能性が高まってしまいます。
せっかく来店して下さったのに、もったいないですよね。
2人以上だとテーブル席を好むお客様も多いのかもしれませんが、カウンター席にも良さがあります。料理やドリンクをすぐに提供出来たり、料理が作られている様子が身近で見れたり、店員と近い距離で話しながら楽しむこともできます。
ですので、「今ならカウンターが空いています!テーブル席よりもすぐに飲み物をお出しすることができますよ!」と、自信を持ってお伝えしてみてはいかがでしょうか。
そうすることで、「飲み物が早く出てくるのカウンター席の方がいいか!」と感じ、快く今は入れる席で入店して下さる可能性が高まります。機会損失を防ぐことができますよね。
いいか悪いかを選ぶのはお客様ですから、最初から「~になってしまいます」などと、マイナスイメージの言葉を使うのではなく、メリットをお伝えする。
そんなことを意識してみてはいかがでしょうか。
まとめ
いかがでしょうか。
満席時に、ただ事実をお伝えするのではなく、次回来店につなげるためにお客様に「このお店、なんだか感じがいいな」と思っていただく大切さをお伝えしました。
「うちは満席なのが普通だから」という考えは口に出さなくても、態度で示されてしまいがちです。本文の中でお伝えした6つのポイントを踏まえながら、お客様が「入れなかったけど、また来てみようかな」と思っていただけるような対応を意識してみてはいかがでしょうか。
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