本当に喜ばれるマナーや接客は、マニュアルで実現できる!?

2017年09月27日 マナー

manyuau

「マニュアル」と聞くと、どのようなイメージがありますか。喜ばれる接客マナーは、マニュアルで実現できるものでしょうか。

「マニュアル通りの接客はよくない」
「好感度の高い企業は、マニュアルがない」

そんな言葉を聞いたことはありませんか?「マニュアル」と聞くと、あまり良いイメージが湧かない方も多いかもしれませんね。
しかしながら、果たして「マニュアル」は意味のないものなのでしょうか。本当に喜ばれる接客マナーは、マニュアルでは実現できないのでしょうか。

ここでは、マニュアルで実現できることは一体何だろう?という視点を中心に見ていきたいと思います。

マニュアルで実現できることとは?

題名にもある通り、「本当に喜ばれるマナーは、マニュアルで実現できる」のでしょうか。
結論からいうと、『マニュアルでは本当に喜ばれるようなマナーは実現できない』と思います。でも、『不快にさせないマナー』はマニュアルで実現できます。

なぜでしょうか?少し、考えてみましょう。

接客を受けると、「今の店員さん、感じよかったなぁ」とか、「なんだか嫌な接客だったなぁ」などと感じたことはありませんか?
実は、私たちがそのような感情を抱くとき、「相手への期待」と「相手の対応」が下記のようなバランスになっているんです。

【相手への期待<相手の対応】・・・『感動』
【相手への期待=相手の対応】・・・『当たり前』
【相手への期待>相手の対応】・・・『不満』

相手の対応が、あなたの期待以上であれば、『感動』になります。
一方で、相手の対応が、あなたの考えるもの以下であれば、それは『不満』につながりやすくなってしまうのです。
相手への期待を超える対応というものに、決まった正解はありません。
ですが、「お客様が不快に感じるのはどのようか対応か」に関しては、ある程度決まったパターンがあります。そのパターンを網羅しているのが、マニュアルと言えるでしょう。

マニュアルで達成できるのは、先ほど3つ挙げたうちの真ん中の『当たり前』のレベルです。つまり、相手にとって期待通りの接客をすること。
マニュアルに沿ったやり方で、接客をすれば、不満にはつながりません。マニュアルは、『不満』を与えずに『当たり前』のレベルを徹底させる、そんな役割が実現できるツールなのです。

マニュアルの『当たり前』の対応ができてこそ目指せる、感動レベルの接客

先ほどの3つの関係性を思い出してみましょう。
そのうちの1つが、
【相手への期待<相手の対応】・・・『感動』
でしたね。

つまり「本当に喜ばれるマナー」というのは、接客マニュアルには載っていないような、お客様の想像や期待を超えた対応をした場合に生じます。
でも、考えてみてください。
お客様の想像や期待を超えるには、まずは『当たり前』のことをクリアしておかなければいけないと思いませんか?
「お客様が本当に喜ぶ対応は、こういうものだ!」という考えを持っていたとしても、マニュアルに記載されている内容がなおざりになっていたら、お客様への不満に繋がってしまう可能性があります。

 

例えば…。
「金銭の受け渡しをする場合は必ず両手で行う」という記載があったとします。それでもあなたは「本当にお客様が喜ぶのは、お得なセール情報をお伝えすること!だから丁寧に両手でお渡ししている時間がもったいないから、片手で渡していいのよ」と思っていたとします。

この場合、マニュアルに記載のある「金銭の授受は両手で行う」ということをクリアできていません。お客様はお金を両手で扱われるということを「当たり前」だと認識していたとしたら…この対応は「不満」に繋がってしまいます。
それであれば、お得なセール情報をお伝えして喜んでいただくよりも、まずは不満を与えないことを優先したほうが良いでしょう。

このように、お客様に感動していただけるレベルを目指すのであれば、まずは『不満』を与えないような『当たり前』のレベルをマニュアルを活用しながら徹底させましょう。その『当たり前』の対応ができているからこそ、感動してもらえるレベルを目指せるのです。

マニュアルづくりで気を付けたいポイント

ここまでは、「マニュアルで達成できること」と「感動レベルの接客を目指すには当たり前のことを徹底する」ということをお伝えしてきました。

ここからは、マニュアルをつくる際のポイントをお伝えしていきます。すでにマニュアルがある方は、今あるものを再度確認してみてください。まだこれからマニュアルを作るという方は、ぜひこれからお伝えする内容に注意しながら作成されることをおすすめします!
これを意識して作成するかどうかで、より実践的なマニュアルになるかどうかが変わってきます。

 

ポイントはたった1つです。
それは、『自分たちには関係ないもの』ではなく、マニュアルを『身近に感じてもらう』ことです。
例えば、言い回しに気を付けるだけでぐっと身近なマニュアルになります。
高級店では「さようですか」という言葉を使うのも一つですが、地元のお客様に支えられているような企業が「さようですか」と使うと、なんだか仰々しく感じてしまい現実的ではないですよね。
マニュアルを作る際は、多くの方がパソコンで文字を起こすと思います。そうしたときは、話し言葉ではなく書き言葉になっていたり、いつもとは違う言い回しになっている場合が多いです。
スタッフにとって身近なマニュアルにするには、記載する言葉を実際に声に出してみましょう。もしくは近くにいるスタッフに声に出してもらうのもいいかもしれませんね。
そうすることで、「あれ?なんだか不自然だな」「いつも接客するとき、こんな仰々しい言い方してたかな?」と感じることが出てくるかもしれません。
ぜひ言い回しにも気を付けてみてください。

なお、マニュアルを作る際は市販のマナー本を参考にすることもあるでしょう。
そのような場合は、マナー本をまるまるうつすのではなく、自社に合うように取捨選択をしましょう。
自社には合わなそうな部分は省いたり、自社ならではのシーン別のマナーのポイントがあることで、より実践的なマニュアルになります。

まとめ

いかがでしょうか。マニュアルを活用することで実現できること、感動レベルを目指すために必要なマニュアルの役割、そして作成する際のポイントなどをお伝えしてきました。
本当に喜ばれるマナーを実現するためには、マニュアル通りの接客が良くないというわけではありません。存分にマニュアルを活用し、『当たり前』のことを徹底していくことで、お客様が感動するレベルへと成長していきます。

ぜひ、お客様の期待を超える対応をして、本当に喜ばれ、感動していただけるように、マニュアルを1つの大切なツールとしてとらえてみてはいかがでしょうか。

 

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