親近感を持たれつつ、キレイな言葉遣いで話すために必要な敬語とは?

2017年10月20日 マナー

kireinakotoba

接客時、丁寧に話そうするあまり過剰な敬語になっていませんか。よそよそしい接客にならない敬語の使い方はあるのでしょうか。

丁寧に接客しようとするあまり、“過剰な敬語”や“二重敬語”で話している接客スタッフをよく見かけます。お客様をおもてなししようと、言葉の使い方に気を遣っているのは、とても素敵なことです。
しかし、その思いとは裏腹に過剰な敬語を使いすぎると、お客様からは「なんだかよそよそしいな…」「なんだか近寄りがたいな…」と感じてしまうことがあるかもしれません。
とは言え、砕けた話し方をすると、「なんだか馴れ馴れしいな…」と悪い印象を与えかねません。では、一体どのような言葉遣いをすればよいのでしょうか。

ここでは、お客様との距離は近づきつつも、しっかりとした印象を持ってもらえる、言葉遣いに必要な敬語のポイントをお伝えしていきます。

「フレンドリーな接客」と「タメ口」は違う!

まずは、お客様との距離を気持ちよく近づけるための、避けた方がいい言葉づかいについてです。
あなたがお客様として買い物をしている時を思い出してみてください。
やたらなれなれしいスタッフの方に出会った経験はないでしょうか?まだ入店してから少ししかたっていなく、そのスタッフと話をしたこともないのに、なぜだかなれなれしい。なれなれしさは、時としてお客様に『見下されているかも』という印象を与えてしまうこともあります。

では、「フレンドリー」と「なれなれしい」はどこが違うのでしょうか。
「フレンドリー」とは、マナーを押さえたうえでの親しみやすさを指します。一方で「なれなれしさ」とは、お客様へ敬う気持ちのない、ただ崩れたものを指します。
マナーのない、なれなれしい接客として代表的なものが、「タメ口」。お客様の方がスタッフよりも年下の場合や、年を重ねたスタッフに多く見られがちです。

しかし、果たして「タメ口」がフレンドリーな接客に繋がっているのでしょうか。
きっと「タメ口」で接客を受けたお客様は、スタッフから「見下された」という気持ちを抱きやすくなると思います。そのような気持ちを抱いてしまうと、そのスタッフからどんなに商品の優れている点を聞いても、どんなに有益な情報を聞いたとしても、お客様の心に響くことはないでしょう。「私は嫌がられていないし大丈夫」と思う方も多いと思いますが、それは大きな間違いです。嫌なことは嫌だとおっしゃってくださるお客様は、ほとんどいないと思っておくべきです。

そのため、もし「タメ口」が出やすいと日頃の接客で感じていれば、まずは「タメ口」を控えるだけで、ぐっと印象が良くなるはずです。
また、「タメ口」だけではなく、「友達言葉」も避けることをおすすめします。友達言葉とは、ふだん友達同士で使う言葉遣いのことだと考えてみてください。
例えば、「今日激寒ですよね~」と話すスタッフと「今日はとても寒いですね」と話すスタッフは、あなたがお客様だった場合、どちらが信頼度が高まると感じますか。
きっと後者の方が丁寧な接客で信頼できそうなスタッフに感じるのではないでしょうか。前者の方は友達言葉で、なんだか軽い感じがしますよね。
信頼度が高まれば、お客様との距離も近づきやすくなります。まずは「タメ口」や「友達言葉」をなくした言葉遣いを意識してみてはいかがでしょうか。

親しみやすさを保ちつつも、なれなれしくならない言葉遣いのポイント

お客様と会話する際は、こちらから一方的に話をするのではなく、お客様のお悩みや他愛のないことまで、さまざまなことをお話いただくでしょう。
そのような時に、“親しみやすさを保ちつつも、なれなれしくならないポイント”があります。
それは、相手の話を受け止める際に、“感想やコメントの語尾を敬語”にすることです。

例えば…

「おもしろーい!」→「面白いですね!」
「すごい」→「すごいです」

にすることです。

そうすると、お客様を見下すようななれなれしさを感じさせることなく、あなたの素直な気持ちをお客様にお伝えすることができるでしょう。
さらに、あなたの感情をお伝えする役割だけでなく、お客様の気持ちを盛り上げる効果もあります。
ただし、思ってもいないことに対して「すごいですね!」「さすがです!」というコメントは使わないように注意しましょう。お客様は、あなたから機嫌取りをされているような気持ちになってしまいます。あくまでもあなたの気持ちを表現するものとして“語尾が敬語の感想やコメント”を使ってみましょう。

親しみやすく、きちんとした印象になる言葉づかいのポイント

接客をしていると、なじみのお客様や、仲良くなるお客様も増えていくかもしれません。そうすると、仲良くなったお客様にいつまでも丁寧な言葉遣いをしていたら「よそよそしい」と思われてしまうのでは?と焦ってしまうこともあるかもしれませんね。

そのような時には、場面を限定して敬語を使うとよいでしょう。
その場面とは、最初と最後。接客のはじまりと終わりの時だけはしっかりとした言葉遣いにすることをおすすめします。
せっかく仲良くなったのに、スタッフが「さようでございますか」とあいづちを打って聞いていたら、お客様からしたら「堅苦しくて話しにくいな」と感じてしまうと思いませんか?
とはいえ、ずっとくだけていたら、なれなれしくなってしまいます。そんな時には、お出迎えのあいさつはしっかりとした敬語で話し、会話の中では「へぇ~そうなんですか~!」などとあいづちを打ってみることです。

そして、最後お見送りの際には「ありがとうございます!またのご来店を心よりお待ちしております」とピシっと締める。このように最初と最後はしっかりとした敬語にするだけで、メリハリのある接客になると思いませんか。

まとめ

いかがでしょうか。“フレンドリーな接客”と“タメ口”の違いをよく理解しておくこと、あなたの気持ちに嘘はつかないようにお客様の話にあいづちやコメントでお客様の心地よさを高めること、そして最後にはじめと終わりのメリハリをつけることについてお伝えしてきました。

これらは見てきた通り、まったく難しいことではありません。まずは意識して1つずつ直していくことで、徐々にあなた自身の力となるでしょう。そうすることで、お客様との心の距離がぐっとと近づいていくのではないでしょうか。

 

 

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