顔が見えないからこそ、話し方ですべて決まる電話対応時のマナーと研修のコツ

2017年09月27日 マナー

denwataiou

電話応対の仕方で会社全体の印象を左右してしまう場合もあります。相手の顔が見えない電話。気を付けるポイントとは何でしょうか。

接客現場でも、対企業のビジネスでも、電話対応は必ず発生します。
たとえ、対面で「感じがいい」と言われていても、電話での対応になった途端に、「感じが悪い」と言われることも少なくありません。一体、何が違うのでしょうか。
お気づきの通り、対面で対応する場合は、話し方だけではなく、服装・髪型・表情などの見た目や、気遣いなど、複数の面から印象が判断されます。
しかしながら、電話対応でその人を判断できるのは「声」の1つの面だけ。よって、「声」や「話し方」という1つの面で好印象を持たれるためには、対面以上に話し方に意識を向けなくてはいけません。

ここでは、電話をする際に押さえておきたい最低限のマナーをご紹介します。

電話を受ける際の第一印象を上げる!接客訓練や研修での必須項目その1

会社やお店には、毎日様々な用件で電話がかかってきます。問い合わせの場合もあれば、クレーム、営業など…どのような用件なのかは、電話を受けるまで誰にも分りません。
しかも、その時にたまたま電話受けたスタッフの対応次第で、会社やお店の印象が変わってきます。

顔が見えない状況でのコミュニケーションだからこそ、まずは、電話を受ける際の第一印象が大きく影響してきます。では、どのようにすれば第一印象を上げることができるのでしょうか。

 

ポイントは2つです。

①3コール以内で取る
→4コール以上鳴った時には、「大変お待たせいたしました」の一言を添えましょう。

②出た際には「お電話、ありがとうございます!」
→「はい、○○店です」のように社名だけではなく、掛けてきてくださった感謝も伝えると、相手も気持ちよくなります。

 

このように、電話を受ける際はまずはこの2つを実践してみましょう。そうすることで、電話口での第一印象がグンと上がるはずです。

電話をかける際には時間の確認!接客訓練や研修での必須項目その2

今度は、こちらから電話をかける場面を考えてみましょう。あなたにとっては電話をかけやすい時間であったり、電話をかけるタイミングであるので、相手へ連絡をするでしょう。

一方で相手側からすると、どうでしょうか。もしかしたら電話がかかってきては都合の悪いタイミングかもしれません。そのような場合に備えて、電話をかける際は、相手にとって今の時間が都合がよいかどうかを伺いましょう。
その場合に「少々お時間よろしいですか?」と聞くのではなく、電話の時間がどれくらいかイメージしやすいように「今、2~3分お時間よろしいでしょうか?」と具体的な時間を入れて伺う方が良いでしょう。

なぜなら、電話にかかる時間が想定できると、相手は応対しやすくなるからです。
例えば、会議の休憩中10分の間だけなら電話できそうだなと思えば、この場合は対応していただけるでしょう。

しかしながら、どのくらい時間がかかるかわからない電話には「あとでゆっくりかけ直した方がよさそうだな…」等と思ってしまい、こちらがお伝えしたい用件が後回しになってしまう可能性が高くなる場合があります。
たとえこちらが、すぐ終わると考えていても、相手は「声」でしか判断できないので、口にださなければ伝わりません。ぜひ、こちらから電話をかける際は、電話にかかる具体的な時間をお伝えしましょう。

話すトーンは「ファ」か「ソ」の音で! 接客訓練や研修での必須項目その3

電話では相手が目の前にいないので、ついつい姿勢が悪いまま対応することもあるかもしれません。しかし、相手に見えないからといって、姿勢が悪いままで話をしていると、声の質やトーンにあらわれてしまいます。
相手が見えないからと言っても、実は声を通して相手に伝わっています。目の前に相手がいると思って、姿勢よく話すことを心がけましょう。
その際に、声のトーンは「ファ」か「ソ」を意識すると、相手にとって聞き取りやすくなります。

よく、『私は声が低いからそんな高い声は出せない…』とおっしゃる方がいますが、開き直らずに、相手にとって聞きやすい声の高さを意識しましょう。
その際に、明るい表情が感じられるように笑顔で話すことも大切です。笑顔で話すことで自然と声のトーンも上がり、感情のこもった声になります。

おすすめは、一度ご自身の声を電話で録音することです。
そうすることで、電話先の相手の気持ちで、あなた自身の声を聞くことができます。自分自身が思っていた声のトーンや話し方とは異なる場合が多いです。もっとトーンを高くした方がいい、もっとゆっくり話そう…など改善点がきっと見つかるはずです。

最後は感謝で締めくくろう!

「さて、相手にお伝えする用件は済んだし、電話を切ろう…」という時に、ちょっと待ってください!ぜひ締めくくりに入れていただきたいことがあります。

それは、相手への感謝の言葉です。
こちらからかけた場合も、電話を受けた場合も感謝で終わりましょう。

例えば、こちらが電話を受けて、切る際の一言。

「本日はお電話いただきありがとうございました!」

と締めくくりに感謝をお伝えすることで、プラスの余韻が残ると思いませんか?
もしクレームの用件だったとしても、「本日はこのようなご連絡をいただき、ありがとうございました」とお伝えすれば、最後にプラスの言葉で終わり、後味が悪い雰囲気を残さずに受話器を置けると思います。

または、こちらから電話をかけた場合でも、「お忙しい中ご対応いただきありがとうございました」とお伝えするのもよいでしょう。
ぜひ、締めくくりは『感謝の言葉』と覚えてみてください。

電話対応のマナー力を上げるための研修でのポイント2つ

最後に、電話対応時のマナー力を上げる研修のポイントをお伝えします。
あなたが、会社やお店で周りのスタッフに電話対応を指導する際にも、参考にしてみてください。

ポイントは2つです。

①実際の電話を使うこと
②さまざまなシーンでの対応を練習すること

電話応対をする機会は突然やってきます。ですので、ただの座学で知識を学ぶだけではなく、学んだことを実際にやってみる、ということが大切になります。
そうすることで、対応者自身が「どう感じるか」ということも実感しながら進められるので、変化が加速するはずです。

先ほど例に挙げた声のトーンの箇所でも、実際の電話であなた自身の声を聞いてみることをおすすめしています。
どんなに座学で完璧でも、実際の電話の操作方法が分からずあたふたしてしまって、声のトーンまで気が回らなかった…となってしまったら、とても勿体ないですよね。

また、さまざまなシーンで対応を練習することで、学んだことがすぐに実践しやすくなります。こんな時はどのように対応すればいいんだっけ…ということが減り、即実践できるようになるのです。

まとめ

いかがでしょうか。電話対応では相手と顔が見えない分、「声」「話し方」に意識を向けなくてはいけないことをお伝えしてきました。

まずは第一印象を上げるよう、意識して電話を受けましょう。そして、電話をかける際には、相手に具体的な時間をお伝えすることで、電話でのやりとりがスムーズになる可能性が高まります。
また、声のトーンを「ファ」「ソ」くらいに高く意識することで、相手が聞きやすくなります。

まずはあなた自身の電話口の声を携帯電話で録音して聞いてみて、現状を確認してみましょう。そうすることで、より相手に好印象を持たれる電話対応時のマナーが磨かれていくのではないでしょうか。

 

 

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